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ラ・ブリュイエールは、最後に何を語ったのか

半年間、ラ・ブリュイエールを読んできました。

「物知り屋アリアス」
「弱虫たち」
「花を愛でる人」――。

皮肉たっぷりに、人間の虚栄心や見栄、流行、権力への迎合を描いた

17世紀フランスの作家、ラ・ブリュイエール。

私にとって、この「まいにちフランス語」の応用編を聞くのは3回目でした。

今年は、今までで一番深く彼の言葉を考えながら聞くことができた気がします。

ラ・ブリュイエールを読んでいて、何度思ったかわかりません。

「17世紀の人も、現代人と同じことを考えていたんだな」

SNSで注目を集めたがる人。

上司に逆らえない人。

流行だから好きになる人。

読んでいると「これ、今の話じゃないの?」と思うことばかりでした。

時代は変わっても、人間そのものはあまり変わっていない。

だから300年以上経った今でも読まれ続けているのかもしれません。

そして、先日、最後のレッスンがありました。

タイトルは、

Être avec des gens qu’on aime
(愛する人たちと一緒にいること)

半年間、人間の弱さや滑稽さを見続けてきたラ・ブリュイエール。

彼が最後に語ったのは、とても静かな言葉でした。

愛する人と一緒にいること。

それが一番尊い

皮肉屋だった彼が最後にたどり着いた場所が、

こんなにも素朴な言葉だったことに、少し驚きです。

中でも印象に残ったのが、この一節です。

Leur parler, ne leur parler point.

「彼らに話しかけたり、話しかけなかったり」

つまり、無理に言葉を尽くさなくてもいい。ただ同じ場所にいて、一緒に時間を過ごす。

それだけでも、人は十分に満たされることがある。

そんな温かさを感じました。

私は創作を書くとき、

「もっと印象的な(映える)会話を書かなきゃ」

と思い、ついセリフを重ねすぎてしまうことがあります。

でも本当に心に残る場面って、

言葉ではなく、

そっと手に触れる。

背中を軽くさする。

静かに隣へ座る。

そんな何気ない行動だったりするんですよね。

ラ・ブリュイエールの最後の文章を読んで、

「言葉が少ないからこそ伝わる愛情」

というものを改めて考えさせられました。

人と関わるのは、正直言って面倒です。傷つくこともあります。

それでも人は人と共に生きていき、無言の愛情に何度も救われて。

そして人生の最期に、

愛する人たちに囲まれ、

静かに見送られる‥。

それが、本当の幸せなのかもしれません。

最初は「フランス語の勉強」、という軽い気持ちで聞き始めたラ・ブリュイエール。

でも気づけば私は、文法以上に「人間とは何か」を教わっていました。

さて。

来月からは、いよいよルソーやボルテールなど啓蒙思想の講座が始まります。

きっとまた難しい内容になるでしょう(笑笑

でも、この半年間のように、一つひとつ考えながら聞いていきたいと思います。

最後に。

半年間、美しい朗読と、わかりやすい解説を届けてくださったスレット先生にも感謝を。

Merci encore!

おまけ話。

今回の最後のテキストは、文章自体はシンプルなのですが、

私のフランス語力では、まだフランス語だけで理解するのは難しい。

なので、一度翻訳アプリで英語にして読んでみました。

意味は明確に伝わります。

でも、もう一度フランス語に戻ると、文章のリズムが全然違う。

例えば。

「Leur parler, ne leur parler point.」が英語だと、

「talking to them, not talking to them」になる。正しいんだけど、なんか違う(笑。

解説だと、

この部分は音節の長さが計算され、

意味が少しずつ広がるように書かれているそうです。なるほど、こういうことね、と。

私も、自分が書くときはリズムを大事にしています。

「意味」だけではなく「響き」も文学。

フランス語文学を読んで、改めてそう思いました。

この記事を書いた人

ポケモン、Pokemon Go 、ポケモンカード、ドラクエ10で遊んでます♪
好きなポケモンはブイズとヤドン。
好きなドラクエモンスターはメタスラとレモスラ。

工作(スクラップブック、ジャンクジャーナル、折り紙、ビーズアクセ)、読書、小物程度のお裁縫が好き。
ポケモンのカロスを舞台にした、二次創作小説を書いています。

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