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花を愛でる人たち――チューリップとフラエッテの話

今週の「まいにちフランス語」で読んだラ・ブリュイエールのテキストは、

『Le fleuriste(花を愛でる人)』

という題名で、全5回にわたり読んでいきます。

ラ・ブリュイエールといえば、人間の虚栄心や滑稽さを鋭く観察する作家。

だから最初は、

「また皮肉たっぷりの話かな」

と思っていたのですが、このテキストの前半は意外なほど穏やかでした。

 

登場するのは、郊外に庭園を持つ一人の貴族。

朝になると庭へ駆け出し、チューリップの花々の間にいる。

そして。

ただ、眺める。

ひたすら眺める。

ラ・ブリュイエールは、

その様子を「植えられたかのように動かない(planterやprendre racine)」と

描いていました。

この描写を聞いた時、思わず笑ってしまいました。

うちにも似たような人がいるからです。

園芸好きの家族は、用もないのに庭へ行き、しゃがみ込み、

自分で植えた花をじっと眺めています。

傍から見ると何をしているのかわからない。

でも本人は、とても楽しそう。

17世紀のフランス貴族も、現代の園芸好きも、やっていることは変わらないですね。

ただ、そこはラ・ブリュイエール。

この判で押したように同じ行動を繰り返す花愛好家のことを表現するのに、

あえて、機械のように、規則正しい音節を使って表していました。

特に印象に残ったのは、チューリップを見つめる場面です。

テキストには、

「これほど美しい花を見たことがない(il ne l’a jamais vue si belle)」

という意味の文章が出てきます。

でも、その言い方がまるで恋人を見つめるかのようなのです。

先生も、

「恋人に向かって言っているような表現ですね」

と解説していました。

その瞬間、私の頭に浮かんだのは、ポケモンレジェンズZAの「AZとフラエッテ」でした。

AZは、

愛するフラエッテを失った悲しみから兵器を作り出し、

国を巻き込む大惨事を引き起こした人物です。

もちろんチューリップを愛でる貴族と同列には語れません。

でも、

「花を愛する」

という感情が、単なる植物への興味ではなく、

もっと特別なものとして描かれている点はどこか似ている気がしました。

花を見ているようで、実はそれ以上のものを見ている。

そんな感覚です。

 

そして。

今回の講座では、好きになった言葉が、ひとつ増えました。

それは、

épanoui

という言葉。

もともとは「花が開く」という意味を持つ言葉ですが、

そこから転じて、

「喜びに満ち溢れた」

という意味でも使われます。

heureux(幸せな)とも、content(満足した)とも違う。

心の奥から自然に喜びが広がっていくような表現です。

花が咲くことと、人の心が満たされることを同じ言葉で表す。

こういうところが、フランス語は本当に素敵ですね。

‥とはいえ。

一筋縄ではいかないラ・ブリュイエール。

このまま「花って素晴らしいですね」で終わるはずがない。

実はこのテキスト、まだ続きがあります。

私はこの講座を2回聞いているので、後の展開を知っているのです。

そして、ちゃんとラ・ブリュイエールらしい皮肉なオチがある。

その話は、また今度。

この記事を書いた人

ポケモン、Pokemon Go 、ポケモンカード、ドラクエ10で遊んでます♪
好きなポケモンはブイズとヤドン。
好きなドラクエモンスターはメタスラとレモスラ。

工作(スクラップブック、ジャンクジャーナル、折り紙、ビーズアクセ)、読書、小物程度のお裁縫が好き。
ポケモンのカロスを舞台にした、二次創作小説を書いています。

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