まずは沖縄の埋葬やお墓のこと
先月、沖縄に行った時に、不思議な光景を何度も目にしました。
それは時折、ポッと、小高い丘や山の中腹あたりにあらわれる、灰色の建造物。
そんなに大きくもないけど、小さくもない。灰色の御影石でできたお堂のようなもの。
ガイドさんの説明によると。
沖縄のお墓は「亀甲墓」、「破風墓」があります。
人のお墓を撮るのも失礼なので、沖縄の石材屋さんの見本のお墓です。
これが破風墓(はふばか)。とにかくワカドリがよく見る「お墓」とは全く違って、
とにかく大きいし形も変わってる!
風葬とは、亡くなった方を斜面や崖に掘った穴などへ埋葬し、
入り口を漆喰で固めたり、石で塞いだりして、そのまま内部でご遺体を風化させることです。
そして、骨になったところでご遺体をまた出し、骨を水で洗ってきれいにしてから骨壺に入れ、
お墓に納骨します。
これらの行為を「洗骨」といい、その洗骨をする為には、広い場所が必要なので、
お墓が大きかったんだそうです。※諸説ありますが、ワカドリが聞いたのはこれ。
なので、よく聞く「檀家」とか「菩提寺」っていうのは沖縄にはないそうです。
早速、帰ってから調べてみたら、近くのミニシアターでやってたの。
早速、仕事帰りに寄ってみたら、・・上映期間が終わっていました。
( ゚д゚)ええ・・
しかも前日に!だよ!?タイミング悪すぎ!!(ㆀ˘・з・˘)
・・というのが先月の話でして。
そして、やっと、映画「洗骨」観ることができました。
映画「洗骨」を観た感想
舞台は、沖縄県にある離島、粟国島。
あるひとつの家族が、母(おかあ)の死をきっかけに、粟国島に残る風習「洗骨」を軸に、
バラバラだった家族が、やがてひとつになっていく・・というお話。
なんかね〜、こうやって書いてるだけなら、な〜んだよくある話じゃん、って思うけど、
みた印象は全然違う。
とにかく、随所に散りばめられているほろっとする場面。
ワカドリ、気づいたら何度も、涙が落ちていました。
大切な家族が亡くなると、どんな家族も絶対経験する場面や気持ち。
誰が悪いわけでもないんだけど、なんだか苛ついて、家族を傷つけてしまう時も・・。
もう、あるあるすぎる〜( ;∀;)
特に、おとう(父)が、泣きながらジューシーをかきこむシーンには、ググッと胸にきました。
泣けるだけじゃなく、
時折、シュールな笑いが入っているのも、すごくリアリティあってよかった。
「かえれええ〜〜!」とか(笑笑
クライマックスともいえる、「洗骨」シーンに、また涙がポロッポロ出て、
もし、自分の親だったら、めっちゃ辛いしきついなあ〜とか。
でも、自分の親だからこそ、ちゃんとやるべきだわとも。
おかあの骨が洗われていく瞬間は、なんというかすごくいいシーンでした。
あと、伯母さんの信子さんがいいキャラでしたね〜。
「人の不幸は蜜の味。隠れて吸わないと毒になるよ!」と啖呵きるシーンかっこいい(笑笑
ああいう、ご意見番的なおばさんって、すごく頼りになる時あるよね。
映画全般通し、
女性はどっしりと強く、とっても素敵なんだっていうのを、
誇張せず、とても人間らしく描かれていたのが印象的でした。
そして、
なんで結婚するのか、とか、なぜ、子供って必要なんだろうか、
なんで家族がいるのっていう長年の疑問に、
「命は女が継ぐんだよ!」という信子さんの言葉にハッと気付かされるというか、
ものすごくシンプルな答えを投げかけてくるような映画でした。
ラストの1シーンも、すっごくよかったです。
あと、全編通して、沖縄の何気ない風景がとても美しかったです。
・・とまあ。
こんな感じですごく前振りが長かったですけど、映画「洗骨」はオススメ!
気になった方は、ぜひご覧になって下さい♪
「洗骨」を見終わって。
洗骨という風習は、現在、沖縄の離島の一部でつい最近まで行われていたというのを聞きました。
現実の洗骨は、それこそ女性にとっては厳しいものだったとか、
そんな側面があるのかもしれません。
(少なくとも映画の中では、ものすごく家族にとって大事な風習だったと思います)
でも、この映画見終わって、思わず、ママうえに「ありがとう」と言いたくなった(笑笑
母は偉大だ。本当にすごい。ワカドリなんてまだまだですねえ〜。
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